説明
[浮世絵サイズ]
・34.0 × 22.0 cm
[額サイズ]
・40cm×55.5cm×2.5cm
・約1.6kg
広重晩年の大作であり、当時のベストセラーとなったシリーズ「名所江戸百景」からの1枚です。
本作品の場所は現在の東京都台東区浅草六丁目あたりを描いたものです。「猿若町」は江戸歌舞伎の祖、中村座座長猿若勘三郎の名から付けられました。芝居小屋が集まる猿若町、手前右から森田座、市村座、中村座と奥まで続く様子が遠近法によって描かれています。夜空に浮かぶ満月にはうっすらと雲がかかっている様子は、「あてなぼかし」の技法が使われています。町の人々の月影の描写は、ポスト印象派の画家、フィンセント・ファン・ゴッホの名作「夜のカフェテラス」に影響を与えたとされています。